2016年度 第8回 月例セミナー
<FinTechの動向と情報セキュリティ>
2017年02月22日開催
講演概要
FinTechが脚光を浴びています。わが国の国家戦略として位置づけられ、金融庁や経済産業省も本格的な支援を行っている状況です。FinTechと一口に言ってもその内容は多岐に渡ります。また、FinTechには新しい技術が様々に用いられ、それらの理解も容易ではありません。本講演では、長年クラウドサービスを用いた金融のソリューション開発のご経験を生かし、わが国のFinTech業界を主導されていらっしゃるみずほファイナンシャルグループの大久保様にFinTechについて解説していただきます。
講師
大久保 光伸 氏
セミナーレポート
第8回月例セミナーは、みずほフィナンシャルグループ 大久保 光伸氏をお招きし、「FinTechの動向と情報セキュリティ」をテーマに、ご講演を頂きました。
大久保氏は、大手SI事業者での金融関係のシステム開発に豊富なご経験があります。前職では、クラウドサービスを利用した金融システム開発を手掛けておられます。現在はFINOVATORSの共同創業者としてFinTechスタートアップ企業と金融技術イノベーションの促進に貢献されています。
講演では、まず、わが国において生じている技術革新がもたらした金融ビジネスの変化が示されました。金融における技術革新をIoTとしてとらえ、ビジネスがBtoCからCtoBへと変化していると力説されました。従来の銀行業務がFinTechによりアンバンドル化される一方、グローバルなネットワーク企業が金融にも参入するという大きな変革が生じています。わが国政府をはじめ各国がこの動きに対応するため政府を挙げて、FinTechを国家戦略に位置付け取り組みを強化しつつあります。この動きを受けて、民間企業としては、ブロックチェーンなどの要素技術をもつ有力なベンチャー企業とビジネスごとに連携を強化し、新しいビジネスの開発と普及に急ぐ必要があります。このため、APIを公開し、アジャイルな開発をすすめている状況です。この変化は、銀行文化そのものを変化させるインパクトを持つようになってきました。
講演の後半では、豊富な事例にもとづき最先端のFinTechビジネスが紹介されたことで、今生じている革新を垣間見ることができました。
当日の参加人数は79名です。
※今回は都合により資料の配布は行いません